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相続の仕方
    相続に伴う手続き

     相続がはじまると、このような手続きが必要となります。

      (1)保険金の請求
      • 生命保険金の請求
      • 損害保険金の請求
      • 自賠責保険金の請求
      • 労災保険金の請求

      (2)年金・健康保険の請求、切替
      • 遺族・母子年金の請求
      • 国民年金・国民健康保険の切替

      (3)ローンの返済
      • 住宅ローンの返済と抵当権の抹消
      • アパートローンの返済
      • カードローンの返済

      (4)遺産分割の協議
       
      (5)不動産の名義変更
       
      (6)預貯金・有価証券・信託などの名義書換
       
      (7)相続税・所得税(準確定申告)の申告・納税

  1. 遺産相続の手順
     
     共同相続人で遺産を分ける方法には、「遺言の指定よる分割」「協議による分割」「調停または審判による分割」があります。 

      (1)遺言の指定による分割
       遺産分割に際しては、遺言による指定が最優先されますが、遺留分(=相続人に保障されている一定の相続割合)を侵害された相続人には、“遺留分減殺請求”といって取り戻しを請求する権利があります。

      (2)遺言のない場合(協議による分割、調停または審判による分割)
       遺言のない場合や遺言に遺産分割の方法が指定されていない場合には、共同相続人全員で、“遺産分割の話し合い(分割協議)” をして決めます。話し合っても合意が得られなかったり、共同相続人全員が参加できない場合には、家庭裁判所 での調停または審判によって分割します。

      (3) 遺産相続の流れ

    遺 産
    (被相続人)

    調 査
    (現地調査、現物確認)

    登記所・市区町村役場・金融機関など
    遺産確定 財産目録の作成
    不動産 土地、建物、借地権、立木、山林
    動産 現金、預貯金、有価証券、貴金属、宝石、書画、骨とう品、生命保険金
    債務 借入金、未払金、公租公課、葬儀費用など

    時価評価
    (不動産、動産)

    遺産分割の協議

    遺産分割協議書作成

    不動産相続登記 動産の名義変更 債務の支払 準確定申告・納税 相続税申告・納税
    登録免許税

    司法書士

    所在地の登記所
    金融機関

    証券会社

    名義書換代理人

    など
    市民税

    固定資産税

    病院代

    など
    税務署提出 財産の評価
    相続人等の税額算出
    必要書類の添付

    税理士

    税務署提出

    名義書換

    財産引渡

    相続人
    (受遺者)

     財産管理
    運用、処分
    コンサルティング
    資金運用
    不動産売買・鑑定
    不動産の有効活用
    有価証券の管理・運用
    ローン・生活設計プラン
    など

     
  2. 遺産の協議分割
     
     遺産分割の協議には、共同相続人全員の参加と合意が必要です。

      (1)遺言のないときや遺言に遺産の分け方が指定されていないときは、共同相続人全員の話し合いによって分割することになります。これを協議分割といいますが、これには共同相続人全員の参加と合意が必要で、協議に参加しなかった人がひとりでもいたら無効となります。 

      (2)協議分割の際に大切なことは、遺産の内容と相続人の状況をよく把握したうえで結論を出すことです。

      (3)全員が合意すれば、法定相続分に拘束されることなく、どのような分け方であっても有効となります。

      (4)そして、この全員の合意にしたがって遺産分割協議書を作成します。なお、相続人の中に未成年者がいると、分割協議を行う前に家庭裁判所で特別代理人を選定しなければならない場合があります。
       
     《分割協議書の書式例》
     

     
    遺産分割協議書 平成○年○月○日西宮太郎の死亡により、共同相続人西宮春江、東洋一郎、甲野百合子、乙山小百合は、被相続人の遺産をつぎのとおり分割することに合意する。
     

     

    1. 相続人 西宮春江 は、つぎの遺産を取得する。
       
      1. 東京都○○区○○町○丁目○○番地所在 家屋番号○○○番
         木造瓦葺き平家建て居宅1棟 床面積 ○○平方メートル
         
      2. ○○信託銀行の被相続人名義の貸付信託(額面5,000万円)
         
         
    2. 相続人 西宮一郎 は、つぎの遺産を相続する。
       
      1. 東京都○○区○○町○丁目○○番地所在 宅地 ○○平方メートル
         
      2. 被相続人名義の下記株式
         ××株式会社の株式   5,000株
         △△株式会社の株式  15,000株
         □□株式会社の株式  10,000株
         
         
    3. 相続人 甲野百合子 は、つぎの遺産を取得する。
       
      1. △△信託銀行の被相続人名義の貸付信託(額面3,000万円)
         
         
    4. 相続人 乙山小百合 は、つぎの遺産を取得する。
       
      1. □□銀行の被相続人名義の定額預金(額面2,000万円)
         
      2. ○○証券の被相続人名義の債権貯蓄(額面1,000万円)
         
         
    5. 各相続人は、それぞれ現金200万円ずつを取得、その中から故人の葬儀および供養の費用を平等に支出することに合意する。
       
       
    6. 相続人西宮春江は、第1項ないし第5項に記載する以外の現金その他の遺産をすべて取得する。
       
       
     以上のとおり協議が成立したのでこれを証するため、この協議書4通を作成して署名押印し、各1通ずつ保有する。   平 成 ○年 ○月 ○日

    東京都○○区○○町○丁目○○番地   
    相続人 亡西宮太郎 妻 西宮春江  印
     
    東京都○○区○○町○丁目○○番地   
    相続人   〃   長男 西宮一郎  印
     
    大阪府○○市○○町○丁目○○番地   
    相続人   〃   長女 甲野百合子  印
     
    京都府京都市○○区○○町○○○○番地   
    相続人   〃   次女 乙山小百合  印  

     
  3. 法定相続人と法定相続分
     
     だれがどういう順位で相続人になるかについては、民法で定められています。

      (1) わが国の民法では遺産を相続する人(法定相続人)、相続する順位、相続の割合(法定相続分)を定めています。

      (2) 配偶者はつねに法定相続人となります。

      (3) 胎児はすでに生まれたものとみなされ、法定相続人となります。また、子が死亡している場合には孫が、孫も死亡しているときには曾孫が代襲相続人になります。兄弟姉妹が死亡している場合は、甥・姪まで代襲相続人になります。

      (4) なお、相続人の順位、相続分はつぎの表のようになります。
       
    《相続人の順位と法定相続分》
    相続人の順位

    相  続  分

    第1順位 配偶者 1/2  
    1/2 人数により1/2をそれぞれ均分する
    第2順位 配偶者 2/3  
    父・母 1/3 人数により1/3をそれぞれ均分する
    第3順位 配偶者 3/4  
    兄弟姉妹 1/4 人数により1/4をそれぞれ均分する
    (注)非嫡出子の相続分は嫡出子の1/2となります。養子の相続分は実子と同じです。

      (1) 寄与分
       共同相続人の中に、被相続人の事業を手伝ったり、経済的援助をしたり、療養看護の手を差しのべたりして被相続人の財産形成に功のあった人がいる場合、共同相続人の協議によって決められた割合を寄与分といいます。そして、相続財産から寄与分を差し引いた残りの額をもとにして相続分を算定し、それに寄与分を加算したものが寄与者の相続分となります。

      (2) 遺留分
       一定の相続人の相続権を保障する事を目的として定められた制度で、兄弟姉妹以外の相続人が最低限受けることのできる相続割合をいいます。直系尊属だけが相続人であるときは遺産総額の3分の1、それ以外の場合は、2分の1が遺留分となります。
       
       

  4. 必要な書類
     
     相続税申告には、つぎのような書類が必要となります。

     (必ず必要なもの)

    • 戸籍謄本(被相続人の死亡の記載のあるもの)
    •  
    • 改製原戸籍謄本(被相続人)
    •  
    • 住民票(被相続人の死亡の記載のあるもの)
    •  
    • 戸籍の附票
    •  
    • 戸籍謄本(相続人)
    •  
    • 住民票抄本(相続人)

    • 遺産分割協議書

    • 印鑑証明書(相続人)

    • 委任状(税務代理権限証書)


    (場合によっては必要なもの)

    • 特別代理人選任調書
    •  
    • 相続関係説明図
    •  
    • 不動産登記簿謄本
    •  
    • 固定資産税評価証明書
    •  
    • 不動産賃貸借契約書
    •  
    • 不動産の図面(公図など)
    •  
    • 預貯金残高証明書(既経過利息計算書)
    •  
    • 公社債残高証明書
    •  
    • 株式残高証明書
    •  
    • 最終給与明細書など
    •  
    • 生命保険支払明細書
    •  
    • 退職金支払明細書
    •  
    • 公租公課納付書(固定資産税、住民税)
    •  
    • 借入金明細書
    •  
    • 葬儀費用明細書
    •  
       
  5. 相続税の申告について
      (1) 財産の評価がポイントです。
       不動産、預貯金、有価証券、家財、手持ちの現金から債務にいたるまで、すべての財産の評価額を算出します。相続税は、財産の総額(評価額)と法定相続人の数によって決まりますから、財産の評価は極めて重大な意味をもちます。
      (2) 寄付するなら、申告期限内に。
       相続財産を国や地方公共団体、あるいは特定の公益法人等に対し、申告期限までに寄付した場合には、相続税の対象となりません。 (3) 配偶者控除の適用を受けるには、遺産分割協議が成立していることが必要です。
       配偶者は、その取得した相続財産のうち、配偶者の法定相続分または1億6,000万円までは無税です。この配偶者控除は、遺産の分割によって配偶者が実際に取得した財産について認められますから、遺産分割ができていない場合には適用されません。 (4) なお、相続税の申告などについては私共がお手伝いいたします。 (5) 相続税の目安は以下のとおりです。
       
      《相続税額早見表》(単位:万円)
    配偶者と
    子 1 人
    配偶者と
    子 2 人
    配偶者と
    子 3 人
    子 1 人 子 2 人
    1 億 円 175 100 50 600 350
    2 億 円 1,250 950 812 3,900 2,500
    3 億 円 2,900 2,300 2,000 7,900 5,800
    5 億 円 6,900 5,850 5,275 17,300 13,800

      (注)1.相続人が法定相続分により相続したものとしています。
         2.子供はいずれも成人しているものとしています。
         3.税額控除は、配偶者の税額軽減(法定相続分)以外はないものとしています。
     
     
  6. 最後に…
      (1)この文書は、信託銀行のパンフレットを参考に作成しております。
     
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