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相続税における貸し駐車場の評価について

1.青空駐車場を消費者に個別貸ししている場合
<自用地として評価>
土地の所有者自らが、土地にフェンス、アスファルト等の設備を施して貸駐車場を経営している場合の当該貸駐車場の用に供されている土地は、自用地として評価します。
(駐車場利用の契約期間の長短は自用地評価の判断とは無関係です)
この考え方は、貸駐車場の契約の本質が、その土地で所定の時間(期間)自動車を保管することをその役務提供の内容とし、それに伴う対価を受領することにあり、当該契約の履行のためには、当然に一定の範囲の土地が必要となりますが、これは当該土地の排他的な独占権(占有権)や管理権を相手方に移転させたものではないというところに基因しています。
すなわち、駐車場の利用権は、その土地の利用そのものを目的としてその土地自体に権利が及ぶものではなく、結果として土地が利用さ  れているにすぎないわけです。

2.立体駐車場、回転式駐車場(構築物)の場合
<自用地として評価>
上記と同様(土地の所有者自らが施した設備の程度によって考え方に差異は生じません)

3.自走式5階建てガレージ、タワーパーキング(建物)の場合
<自用地として評価>
上記1、2と同様(借家権の運用はありません)

4.管理人を置いて時間貸しの場合
<自用地として評価>
上記1と同様

5.倉庫兼用のシャッター付ガレージの場合
<貸家建付地として評価>
個人が所有している土地の上に、その所有者が建物を建て、その建物を賃貸している場合、その土地を貸家建付地といいます。

[駐車場が貸家建付地になるための条件]
駐車場用地の上に自己所有の建物に該当する駐車場設備がある
その建物は、借家法の適用される建物である
(例・・・シャッター付のガレージで倉庫として利用でき、施錠可能なもの)
借家法が適用されるのは、障壁その他によって他の部分と客観的に区画されるなど、構造上独立を有し、かつ排他的利用ができるもの

6.貸ビル(マンション)に隣接する青空駐車場の場合
    (1) 利用者全てビルの賃借人である場合
    <貸家建付地として評価(全体を一利用単位の土地として評価>
    貸ビル(マンション)の契約とは別であるとしても、駐車場の利用者が全てビルの賃借人である場合、貸付けの状況はビルの賃貸借と一体と認められることから、利用の単位は同一とみて全体を貸家建付地として評価します。
    (2) 一部ビルに関係のない第三者に貸している場合
    <自用地として評価>
    貸ビルの敷地と駐車場の敷地とは1画地(1利用単位の土地)とは考えられない為、別々に評価します。

7.管理会社に一括貸しの駐車場の場合
    (1) 管理会社が何の設備も施さず青空駐車場として貸している場合
    <自用地として評価> (2) 管理会社の負担でアスファルト、車庫等の施設(構築物)を設けている場合
    <契約期間に応じた賃借権相当部分を控除して評価>
    貸駐車場の用に供されている土地の一定の区画した部分に、ある程度恒久的な使用に耐えられる車庫とか、これに類似する施設を駐車場の利用者の費用負担で築造することを認めるような契約の場合は、相手方に土地の占有権を与えることになり、この場合には土地の賃貸借という概念が生じることになりますので、課税時期における契約期間の残存期間に応じる土地の賃借権相当部分を控除して、当該貸駐車場の用に供されている土地の評価とします。
    (3) 管理会社の負担でタワーパーキング等の建物を建てている場合
    <貸宅地として評価>
    建物を建てるために土地を使用する場合のその敷地は、借地権の目的となっている宅地(貸宅地)に該当します。

8.特定の業者(問屋等)に一括貸しの駐車場の場合
    (1) 賃借人が何の設備(アスファルト等の構築物)も設けずに使用している場合
    又は、土地の所有者自らが設備を施している場合
    <自用地として評価> (2) 賃借人の費用負担で施設(構築物)を設けている場合
    <契約期間に応じた賃借権相当部分を控除して評価>

9.上記7−2、8−2の賃借権の目的となっている土地評価
    (1) 地上権や借地権に近い権利の強い賃借権で地上権に準ずると認められるもの
    賃借権に係る賃貸借契約により賃借権の登記がされているもの、賃借権の設定の対価として権利金その他の一時金の授受のあるもの、堅固な構築物の所有を目的とするものなど(2階建て立体駐車場など)

    [1]
    自用地としての価額 × 残存期間に応ずる法定地上権割合又はその賃借権が借地権であるとした場合に適用される借地権割合のいずれか低い方の割合
    [2]
    その雑種地の自用地としての価額に、その賃借権の残存期間に応ずる次に掲げる割合を乗じて計算した金額
    • 残存期間が5年以下のもの・・・・・・・・・・・・100分の5
    • 残存期間が5年を越え10年以下のもの・・・100分の10
    • 残存期間が10年を越え15年以下のもの・・100分の15
    • 残存期間が15年を越えるもの・・・・・・・・・・100分の20
    [3]
    [1]又は[2]のいずれか高い価額(賃借権の価額)を自用地としての価額から控除する

    (2) (1)に掲げる賃借権以外の賃借権
         アスファルト舗装、フェンスを設けた場合等
    [1]
    自用地としての価額 × 残存期間に応ずる法定地上権割合の1/2に相当する割合

    [2]
    その雑種地の自用地としての価額に、その賃借権の残存期間に応じ1.-[2]に掲げる割合の2分の1に相当する割合を乗じて計算した金額
    [3]
    [1]又は[2]のいずれか高い価額(賃借権の価額)を自用地としての価額から控除する。
    ※注 法定地上権割合
    残存期間 地上権割合 残存期間 地上権割合
    10年以下 5% 30年超35年以下 50%
    10年超15年以下 10% 35年超40年以下 60%
    15年超20年以下 20% 40年超45年以下 70%
    20年超25年以下 30% 45年超50年以下 80%
    25年超30年以下 40% 50年超 90%
10.駐車場と小規模宅地等の評価減の関係
小規模宅地等の評価減の特例は「建物、構築物の敷地の用に供されているもの」を対象としていますので、駐車場に適用する場合には、最低でもアスファルトやコンクリート等の構築物が設けられている場合に限られます。
この場合の評価減割合は50%(200m²まで)です。
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