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家屋として(含めて)評価されるもの、その他の項目として評価すべきもの

―― 相続税評価 ――
家屋とは
    1.家屋とは

    家屋とは、住家(居宅)、店舗、工場、倉庫、その他の建物をいう。(旧家屋台帳法)
    建物とは、屋根及び周壁又はこれに類するものを有し、独立して風雨をしのぐことができ、外界から遮断された一定の空間を有する、土地に定着した建造物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものをいう。(不動産登記事務取扱手続準則)
    固定資産税の課税客体
    としての家屋
    不動産登記法の
    規定する建物
    財産評価基本通達の家屋

    2.
    (1) 自用家屋の相続税評価の方法
    家屋の価額は、その家屋の固定資産税評価額に財産評価通達の別表1に定める倍率(別表1においてはこの倍率を1.0と定めています。)
    を乗じて計算した金額によって評価します。(評基通89)
    (2) 文化財建造物である家屋の評価(評基通89-2)、建築中の家屋の評価(評基通91)は別に定められています。
家屋として(含めて)評価されているもの

    1.不動産登記法の規定で建物(家屋)として取り扱われ、家屋として評価されているもの
     
    (1)停車場の乗降場又は荷物積卸場。但し、上屋を有する部分に限る。
    (2)野球場、又は競馬場の観覧席。但し、屋根を有する部分に限る。
    (3)ガード下を利用して築造した店舗、倉庫等の建造物
    (4)地下停車場、地下駐車場又は地下街の建造物
    (5)園芸又は農耕用の温床施設。但し、半永久的な建造物と認めれられるものに限る。

    2.家屋として評価されている附属設備等
    (1)電気設備(ネオンサイン、投光器、スポットライト、電話機、電話交換機及びタイムレコーダ等を除きます)
    (2)ガス設備
    (3)衛生設備
    (4)給排水設備
    (5)冷暖房設備
    (6)空調設備
    (7)温湿度調整設備
    (8)防災設備、消火設備
    (9)避雷針設備
    (10)昇降設備、運搬設備(エレベーター、リフト、エスカレータ)
    (11)じんかい処理設備
    (12)清掃設備
    (13)浴槽設備
    (14)インターホン、電話の配線設備
    (15)テレビ共聴設備
    (16)シャッター、窓、出入口の建具
    (17)家屋に併設されているガレージで、掘込式(または埋込式)で家屋と一体となり不可分とされるもの

    等で、その家屋に取り付けられ、その家屋と構造上一体となっているもの(評基通92(1))

    ※次のようなものは、家屋と構造上一体となっているものとは認め難いため、家屋として(家屋に含めて)評価されていない。

      (1)冷暖房設備のルームクーラーのように、単に移動を防止する目的のみで取り付けられているもの。
      (2)電球、カーテンのように消耗品に属するもの
      (3)屋外に設置された給水塔、ガス及び水道の配管、独立煙突等

家屋として評価されていないもの

1.不動産登記法の規定で建物(家屋)として取り扱わないもの

    (1)瓦斯タンク、石油タンク又は給水タンク
    (2)機械上に建設した構造物。ただし、地上に基脚を有し、又は支柱を施したものを除く
    (3)浮船を利用したもの。ただし、固定しているものを除く
    (4)アーケード付街路(公衆用道路上に屋根覆いを施した部分)
    (5)容易に運搬することができる切符売場又は入場券売場等
    (6)鶏舎、豚舎等の畜舎、堆肥舎等

2.家屋に含まれない附属設備等

    (1)門、塀等の設備(家屋として評価されていません)

    [例示]
     イ 門
     ロ 塀、フェンス
     ハ 外井戸
     ニ 屋外じんかい処理設備
     ホ 屋外に設置された給水塔、ガス及び水道の配管
     ヘ 独立煙突等
     ト 鉄骨等による片屋根式のカーポート形式のガレージ等
     チ アーケード、日除け設備
     リ オートロック設備等
    [相続税評価の方法]
    門、塀等の附属設備の価額は、その附属設備の再建築価額(課税時期においてその財産を新たに建築又は設備するために要する費用の額の合計額をいいます。)から経過年数に応ずる減価の額を控除した価額を基として、その価額と家屋(本体)の価額との評価水準(バランス)を考慮して評価します。(評基通92(2))

    (2)庭園設備(家屋として評価されていません)
    庭園設備(庭木、庭石、あずまや、庭池等をいいます)の価額は、その庭園設備の調達価額(課税時期においてその財産をその財産の現況により取得する場合の価額をいいます)の100分の70に相当する価額により評価します。(評基通92(3))
    なお、調達価額とは、現状有姿の状況での価額をいうものと解されますので、例えば庭木については、植木商における庭木の店頭販売価額のみで評価するのではなく、課税時期において存する庭園までの搬入費、植林費等も含めた価額で評価することに留意して下さい。
    但し、庭園設備と一口に称しても、例えば京都や奈良に存するような拝観の対象となる有名庭園から一般家庭におけるような比較的簡易な庭の設備まで様々なものが存しますが、財産評価基本通達で想定している庭園設備は 、相当高額な客観的価値を有するものをその評価の対象としていると解釈すべきであり、一般の家庭の通常の庭の設備までを積極的に評価対象として評価し、これに相続税や贈与税を課税しようとする趣旨のものではないと考えられます。(笹岡宏保:財産評価の実務)

3.家屋として評価されていない構築物

    [構築物の例示]
     イ ガソリンスタンド
     ロ 橋
     ハ トンネル
     ニ 広告塔
     ホ 運動場又は野球場のスタンド
     ヘ プール
     ト ゴルフ練習場
    チ ガレージ等の舗装路面  等
    但し、財産評価基本通達において土地又は家屋と一括して評価するようなものは、この取扱いの対象となる構築物には該当しません。

    [相続税評価の方法]
    構築物(土地又は家屋と一括して評価するものを除きます)の価額は、原則として1個の構築物ごとに評価します。但し、2個以上の構築物でそれらを分離した場合においては、それぞれの利用価値を著しく低下させると認められるものは、それらを一括して評価します。(評基通96)
    構築物の価額は、その構築物の再建築価額(課税時期においてその財産を新たに建設又は設備するために要する費用の額の合計額をいいます)から取得の時期から課税時期までの期間に応ずる償却費の額の合計額又は減価の額を控除した金額の100分の70に相当する金額によって評価します。(評基通97)

    [算 式]
    (構築物の再建築価額 - 償却費累計額又は減価の額(注))
    (取得の時から課税時期まで)
    ×  70 
    100
    (注)償却方法は定率法で、減価償却資産の耐用年数等に関する省令に規定する耐用年数によります。
    ※文化財建造物である構築物の評価(基通97-2)は別に定められています。

4.家屋として評価されていない一般動産

    [一般動産の例示]
    (1) 事業者所有の事業の用に供する機械装置、器具、工具、備品、車両運搬具
     イ 駐車設備(機械設備、ターンテーブル)
     ロ ネオンサイン
     ハ 電話機
     ニ インターホン器具
     ホ ルームクーラー
    (2) 一般家庭用の家具、什器備品、衣服、非事業用の車両運搬具
    [相続税評価の方法]
    区  分 評 価 方 法
    原則的取扱い 調達価額で評価
    特例的取扱い 調達価額が不明の場合 その動産と同種、
    同規格の新品の小売価額
    取得時から課税時期
    までの償却費の合計額又は減価の額
      同種、同規格の新品が存しない場合は、次によります。
    (最も近似の新品の小売価額×調整率(100%から70%))
     (評基通129)

    (注) 償却費の額又は減価の額を計算する場合の耐用年数等は次の通りです。
    1. 耐用年数
      耐用年数は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令に規定があるものについてはその耐用年数により、規定のないものについては適宜見積った耐用年数によります。(評基通130(1))
    2. 償却方法
      償却方法は定率法によります。(評基通130(2))
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